2006年08月31日

タワーレコードの倒産

ちょっと古いニュースだが米国タワーレコードが連邦破産法11条(会社更生手続き)の適用を2006年8月20日付でデラウェア州の連邦破産裁判所に申請した。

同社の親会社MSTは2003年2月に、既に米連邦破産法第11条に基づく会社更生手続きの適用を申請していた。しかし、再建の努力も空しく、今回の倒産に追い込まれた。今回の倒産の大きな要因は、アップル社の「iTunes (アイチューンズ)Music Store」をはじめとするオンラインの楽曲販売との競合である。コンテンツのオンライン化による企業の突然死の象徴的なニュースである。

日本のタワーレコードはMBOされており、2002年にMBOしており本件からの影響はないとしているが、音楽業界のリストラクチャリングは日本でも起こっており、同じようなことが起きるのも時間の問題だろう。

我々に、タワーレコードの倒産が投げかける課題とは?


posted by Andy Kawano at 12:20| 東京 🌁| Comment(2) | TrackBack(10) | ストックフォト業界ウォッチ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年08月28日

マニュアルを超えるサービス

「マニュアルを超えるサービスを提供すること」。ネットでも、サービスを提供するのなら、競争の中で勝ち残るためにはこの方法しかない。

雑誌などの評論でよく比較されるサービス業の代表格が航空会社である。1980年台はクウォリティが常に上位だった日本の航空会社も、最近は価格は高いし、質は悪いしで全くさえない。しかし、それにも増して酷いのが、悪名高きノースウェストである。同社の評判は以前から悪かったが、先日、他社の飛行機が取れずに久しぶりに搭乗したのだが、80キロ以上もあろうというCAが、私の友人に「私のためにこのお客様の荷物を上に上げてくれない?」と言ったのには呆れて開いた口がふさがらなかった。とうとうNWもここまで来てしまったかと思った。米国では、ノースウェストのことを皮肉をこめてノースワーストと言っているのは有名な話だ。組合の強い同社は、サービスの質を上げようと思っても、組合が煩いのでどうにもならないのだ。NWはマニュアル以下のサービスしか行っていない良い例だ。こうなったら既にこの会社の未来は決まったようなものである。

これに比べると日本航空は、まだサービスが良い。しかし、荷物入れがいっぱいで、足元におくと狭いので「すいません、荷物をどこかに入れてもらええませんか?」と言っても、「荷物入れがいっぱいなので、足元において頂けますか?」とマニュアルどおりの答えしか返ってこない。こういうCAはサービスとはマニュアル通りに動くことだと思っており、そういう教育しか会社側もしていないのだろう。私は外国に行く時には日本航空は使わないことにしている。

マニュアル以上のサービスをしてくれる航空会社は昔からNO1のシンガポールエアラインだ。シンガポールエアラインでも、マニュアルは存在するはずだが、その前にサービスの精神を充分に教育しているのだろうと思う。この客が今何をしてもらいたいのだろうかとCAが自律的に考えながら行動しているのがよくわかる。例えば、あなたが真ん中の席で窮屈そうな顔をしていると、CAが近づいてきて「あちらの席が空いていますから、良かったらお移りになりますか?」などと尋ねてくる。こういう航空会社は今度もまた是非使いたいと思うはずである。

オンラインストックフォトサービスはサービス業である。顧客を感動させ、またこのサイトに来てサービスを利用させたいと思わせるサービスを提供しなければならない。それには、顧客に最も近いサポートを充分に教育しなければならない。



posted by Andy Kawano at 13:14| 東京 🌁| Comment(0) | TrackBack(0) | ストックフォト業界ウォッチ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年08月09日

IKEAの真の実力

先日IKEAの真夜中のチャットサポートのことをお話した。

あの後、Annaにもっと質問してみようと色々聞いているうち、面白いことを発見した。なんと、入力された質問に自動で回答しているのだ。多分、問合せの多い質問に多様される単語を登録しておき、その単語が入力されると事前に用意されている模範解答を出してくくるのだろう。ちょっと、普通使わない言い回しで質問すると「ご質問の意味はある程度わかりますが、何か他の言い方でもう1度ご質問下さい」と回答したりする。また、いたずらして「恋人はいますか?」とか質問すると、「個人的な恋愛に関するご回答はできません。」とか返してくる。こういう質問をするのは想定内と言うことなのだろう。

しかし、FAQをライブチャットサポートのように実装するIKEAの実力はすごい。
posted by Andy Kawano at 10:03| 東京 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | ストックフォト業界ウォッチ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年08月07日

IKEAの実力

僕は20年来の腰痛持ちでベッドには結構こだわる。

現在使っている低反発はあまり性能が良くなく、起きた時に背中に
異物感を感じる。ちょっと高いが米国系高級ホテルで良く利用され
ているラテックスを購入しようかとネットで探したが20万円くらい
する。もう少し安いところはないかと、今話題の激安北欧家具の
IKEAを調べてみたら、なんとラテックスのクィーン
サイズがたったの5万円で売っている。しかし、それより驚いたのは、
IKEAのHP上右上にあるAnnaへ質問だ。

これは、良く欧米にあるチャット型サポートだということは直感でわかったのだが、なんと日曜の深夜1時なのに、友人でサポートをしている。しかも、私が入力している間に私が送信した3倍位の量の適切な返答を送ってくる。お店は夜8時までで、オンライン販売はしていない。なのにウェブにアクセスしてくる人にリアルタイムでサポートをしているのだ。IKEAは決してネット系のサービス業ではない。しかし、顧客重視の姿勢がこのようなネットサービスを実現してしまうのだろう。

また、HPの作りもネット系企業ライクだ。お気づきだろうが、IKEAはまだ船橋店しか存在しない。それに家具のオンライン販売も行っていない。また、在庫確認がオンライン上でできるような表現になっているが、まだ実現していないようだ。しかし、HPは将来出来るだろうサービスを前提に作られている。これは非ネット企業ではあまり見られないやり方だ。こういうやり方をされたら、日本の家具業者は勝ち目がないだろう。IKEAはネット上での戦い方を知っているように見える。もし、IKEAがオンラインで家具を売り出したら日本のオンライン家具店はかなわないだろう。

話を我々の業界に転じると、ストックフォト業界がオンラインチャットサポートを実装するのはいったい何年後なのだろうか?

posted by Andy Kawano at 01:55| 東京 🌁| Comment(0) | TrackBack(0) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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