雑誌などの評論でよく比較されるサービス業の代表格が航空会社である。1980年台はクウォリティが常に上位だった日本の航空会社も、最近は価格は高いし、質は悪いしで全くさえない。しかし、それにも増して酷いのが、悪名高きノースウェストである。同社の評判は以前から悪かったが、先日、他社の飛行機が取れずに久しぶりに搭乗したのだが、80キロ以上もあろうというCAが、私の友人に「私のためにこのお客様の荷物を上に上げてくれない?」と言ったのには呆れて開いた口がふさがらなかった。とうとうNWもここまで来てしまったかと思った。米国では、ノースウェストのことを皮肉をこめてノースワーストと言っているのは有名な話だ。組合の強い同社は、サービスの質を上げようと思っても、組合が煩いのでどうにもならないのだ。NWはマニュアル以下のサービスしか行っていない良い例だ。こうなったら既にこの会社の未来は決まったようなものである。
これに比べると日本航空は、まだサービスが良い。しかし、荷物入れがいっぱいで、足元におくと狭いので「すいません、荷物をどこかに入れてもらええませんか?」と言っても、「荷物入れがいっぱいなので、足元において頂けますか?」とマニュアルどおりの答えしか返ってこない。こういうCAはサービスとはマニュアル通りに動くことだと思っており、そういう教育しか会社側もしていないのだろう。私は外国に行く時には日本航空は使わないことにしている。
マニュアル以上のサービスをしてくれる航空会社は昔からNO1のシンガポールエアラインだ。シンガポールエアラインでも、マニュアルは存在するはずだが、その前にサービスの精神を充分に教育しているのだろうと思う。この客が今何をしてもらいたいのだろうかとCAが自律的に考えながら行動しているのがよくわかる。例えば、あなたが真ん中の席で窮屈そうな顔をしていると、CAが近づいてきて「あちらの席が空いていますから、良かったらお移りになりますか?」などと尋ねてくる。こういう航空会社は今度もまた是非使いたいと思うはずである。
オンラインストックフォトサービスはサービス業である。顧客を感動させ、またこのサイトに来てサービスを利用させたいと思わせるサービスを提供しなければならない。それには、顧客に最も近いサポートを充分に教育しなければならない。