ネットでものを購入する際は、何も考えずにGoogleで検索する。しかし、新製品はGoogleにはインデックスされてないことが多いので、Yahooで検索する。そこから、Eショップやオークションに行って、信頼できそうな店を見つけて購入する。こういった購入の仕方は、現在どんどん一般化している。
こういうったネット検索志向型の消費者が増加すると、テレビや新聞広告というのはあまり意味がなくなってくる。例えば、ある会社では5年前と比べて、新聞の広告を見て問い合わせてきた人が5分の1になってしまい、それまで紙メディアに使っていた広告予算をすべてネット広告にかけた結果、問合せが10倍以上になったという。ネット広告といっても、一昔前に流行ったバナーはあまり効果がない。バナーは、サイバーエージェントなどのネット広告代理店が大手ポータルなどと契約し、宣伝枠を押さえ、そこにバナーを掲載するという従来の電通・博報堂モデルとなんら変らない。というのは、ネット上では消費者は受動的消費者にはならないからだ。
リアルな世界では、消費者は見たい情報を選べないことが多い。例えば、テレビなどはチャネルの選択権は消費者にあるものの、こちらから能動的に情報を入手することには難しい。一方、ネット上では目的をもってログインしてくる能動的消費者が圧倒的に多く、能動的な消費者はポータルより検索エンジンやSNSなどの信頼できるクローズドコミュニティを選ぶ。
Web2.0とは、こういうネット上の能動的消費者をどうやって自社の提供するサービスに引き込むかという技術、ノウハウ、しくみなのだ。これに対応していけないネットサービスは間違いなく、衰退する。
ストックフォトの経営者は、他社を買収をするよりも、ネットで「地酒」でも購入する趣味を持った方が良いのではないだろか?